初めて来院された患者さんが、こう切り出します。
「最近、噛むと痛くて……」
先生は、まず「いつから痛いんですか?」「どこが痛むか、教えてもらえますか?」と、丁寧に聞きますよね。
でも、もし先生が「何言ってんのかな?」と怪訝そうな表情で黙り込んだあと、「あー、よくあることだから、しばらく様子見てみたら?」と流したら ― その患者さんは、もう二度と来てくれないかもしれません。
実は、ホームページでも、これとまったく同じことが、毎日のように起きています。
患者さんがサイトを見て「ここに電話しよう」と思うかどうかは、
- 開くまでに待たされる時間
- 書かれている言葉の温度
- 電話番号の見つけやすさ
この3つの総合点で決まります。
今日は、その中で「いま一番、手をつけやすい場所」― つまり「待たされる時間」、表示速度の話を、お伝えします。
目次
みなさんも、遅いサイトは戻りますよね?
ご自身がスマートフォンで、夕食のレストランを検索した時のことを思い出してください。
良さそうなお店のサイトをタップして、待ちます。
1秒……2秒……3秒……まだ表示されない。
先生は、最後まで待ちますか?
きっと、戻るボタンを押して、別のお店を探しますよね。
先生のクリニックを探そうとしてスマホで検索した患者さんも、まったく同じことをしています。
歯科でも、内科でも、整形外科でも、士業でも、どの業種でも一緒です。
待ってくれません。
Googleも、実は、同じ視点で見ています
「Googleの検索順位」と聞くと、何か遠い、技術的な話のように感じるかもしれません。
でも、Googleがやっていることは、結局シンプルです。
「そのサイトを使った人が、満足したかどうか」― これを、いろいろな方法で測っています。
たとえば、
- サイトの表示が遅い → みんなが戻るボタンを押す
- その動きを、Googleは把握している
- 「このサイトは、みんな満足してないな」と判断する
- 検索の順位を、少し下げる
そしてGoogleは、2018年から、検索順位の判定を「パソコンで見たサイト」ではなく「スマートフォンで見たサイト」を基準に切り替えました。
これを「モバイルファーストインデックス」と呼びます。
Google公式は、こう明言しています ―
Google uses the mobile version of a site's content, crawled with the smartphone agent, for indexing and ranking.
(Googleは、スマートフォンエージェントで取得したサイトのモバイル版コンテンツを、インデックスと順位付けに使用します)
つまり、パソコンで快適なサイトでも、スマホ版が遅ければ、その遅さがそのまま検索順位に反映される時代です。
表示速度を上げると、お問い合わせはどれくらい増えるのか
「サイトの表示速度を上げると、お問い合わせはどれくらい増えるのか」
実は、世界的にも、はっきりした数字で証明されています。
- 表示時間を0.1秒短縮するだけで、お問い合わせ率が約8〜10%上がる
(Deloitte「Milliseconds Make Millions」2024年研究) - 表示が3秒以上待たされた場合、半数以上(53%)の患者さんが、そのままページを閉じる
(Google調査(SOASTA共同研究)) - 1秒で開くサイトと5秒で開くサイト、お問い合わせ率は約4.5倍違う
(Portent、1億ページビュー分析)
たとえば、月に100件のお問い合わせがあるサイト(仙台市内のクリニック単体ではなかなか珍しい数字ですが、複数県に展開している事業や、都内の事業者であれば全然ある規模感です)なら、ほんの少し速くするだけで、月8〜10件、お問い合わせが増える期待ができます。
これは、サイトに書く文章を一文字も変えずに、です。
「うちは仙台ローカルで月20件くらいだから、そんなに増えないんじゃない?」
おっしゃる通りです。月20件のクリニックなら、増えるのは月1〜2件かもしれません。
でも、この1〜2件こそが、ものすごく大事なんです。
ホームページの改善は、「あちこちを少しずつ整えて、合計して結果が大きくなる」という性質のものです。
- 速度を整えて、月1〜2件
- 電話番号の置き方を変えて、月1〜2件
- メインの一文を書き直して、月2〜3件
これを地道に積み上げて、年間にすると問い合わせが1.5倍、2倍になる、ということがよくあります。
「たった1〜2件か」と思わずに、「1〜2件を10個積み上げる」発想で進めるのが、現実的な戦い方です。
「文章を考えずに、お問い合わせを増やせる」場所があります
サイトに書く文章を整えるのは、一番効果が大きい。でも、頭を使います。時間もかかります。先生は本業で十分お忙しい。
ところが、ほとんど頭を使わずに、お問い合わせを増やせる方法が、ひとつだけあります。
それが、今お話ししている「表示速度を上げる」ことです。
文章を考える必要はありません。
コピーを書き直す必要もありません。
業者に頼めば、技術で解決できる部分です。
それだけで、月のお問い合わせが、地道に1〜2件ずつ増えていく可能性がある。
これは、先生が普段「広告で集客しよう」と思って予算を増やす前に、一度検討する価値があると、私たちは思っています。
「うちのサイト、何点なんだろう?」
と気になった先生へ
サイトを拝見して、「どこから手をつければお問い合わせが一番増えるか」を、具体的にお伝えします。診断だけで構いません。費用はかかりません。
実は、私自身、こんな経験をしています
ある業種で、私がGoogle広告を運用していた案件の話を、お聞きください。
「お問い合わせ1件あたりにかかる費用」が、お客様の売上と、なかなか釣り合わない時期がありました。
つまり、広告を出せば出すほどお問い合わせは来るけれど、1件取るのに費用がかかりすぎて、お客様のビジネスとして利益が出にくい状態でした。
これを改善するために、私たちはありとあらゆることを試しました。
たとえば、ABテストというやり方があります。
サイトに「Aパターン」と「Bパターン」の2種類を作って、訪問者に半々で見せて、「どちらの方がお問い合わせ率が高いか」を比べる方法です。
- サイトを開いた瞬間、一番大きく出る「メインコピー」と呼ばれる一文を変えてみる
- お問い合わせボタンの上に書く言葉を変えてみる
- ボタンの色を変えてみる、写真を変えてみる
これ、効果が出れば確かに大きい。でも、正直、頭も手間もすごく使います。
コピーを何案も考えて、お客様と打ち合わせて、テストを走らせて、結果を集計して、また考え直して……の繰り返しです。
しかも、ABテストは性質上、結果が見えるまでに数週間〜数か月の検証期間が必要です。「すぐに正解が分かる」方法ではありません。
「早くビジネスを軌道に乗せて差し上げないと、お客様に申し訳ない」
そう焦りながら、ありとあらゆることを試して数週間が経ったある日、ふと原点に戻ってみました。
「そういえば、このサイト、表示速度はどうなんだろう?」
PageSpeed Insightsで測ってみると、案の定、それなりに遅かったんです。
聞いてみると、サイトを作ったのは経験の浅い制作者で、画像が圧縮されずに重いまま置かれていたり、使っていないスクリプトが残っていたりと、典型的な「速度のことを意識せずに作られたサイト」の状態でした。
本来、私の担当は広告運用でしたが、「広告の費用対効果が合わない」という相談を受けた時点で、サイトそのものの状態まで踏み込んでチェックすべきでした。 今振り返ると、これは私の反省点です。広告の世界で「サイトは制作会社の領分」と線を引きすぎていたんです。
そこで、サイトに書いてある文章は一文字も変えずに、まず重い画像を圧縮し、不要なスクリプトを削り、表示速度を整える作業に切り替えました。
すると、お問い合わせ1件あたりの広告費(CPA)が、一気に下がりました。
同じ広告予算でお問い合わせが増えて、しかも1件あたりが安いので、お客様の手元に利益がしっかり残るようになりました。
その後、お客様のビジネスはぐっと伸びて、「これで広告を続けられます、本当に助かりました」というお声をいただけるようになりました。
「言葉を必死で考える前に、まず速度を測ればよかった」
これが、その時に痛感した出来事です。
文章は、確かに大事です。でも、文章を変える努力に時間をかける前に、まず速度を測って、致命的に遅いところがあれば直す。この順番が、結果的に一番遠回りしなくて済むんです。
自分のサイトの「速さ」、無料で測れます
「うちのサイト、実際どれくらい速いんだろう?」
これ、Google公式の無料ツールで、誰でも、今すぐ測れます。
PageSpeed Insights(ページスピード インサイト)といいます。
https://pagespeed.web.dev/ にアクセスして、ご自身のクリニックのサイトのURLを入れるだけ。
数十秒待つと、0から100のスコアと、改善すべき点が出てきます。
操作は本当にこれだけです。
「うちは何点だろう」と気になった先生は、この記事を読み終えたあと、一度測ってみてください。
何を残し、何を後回しにするか ― 私たちの場合
私たち自身も、自分のサイトを測ってみたとき、まず目に入ったのは「フォント」の重さでした。
うちのサイトは、Noto Sans JP(ノートサンス・ジェーピー)という日本語フォントを、標準・太字・極太の3種類で読み込んでいます。これがそれなりに重い。
「フォントを軽くしたら、速くなるな」
そう思いましたが、すぐに考え直しました。
サイトに使うフォントは、伝えたい言葉を、伝えたいニュアンスで届けるための道具です。
- 見出しは、極太でしっかり立てる
- 本文中の大事な一文は、太字で目立たせる
- それ以外は、標準で読みやすく
この太さの使い分けで、文章のリズムができます。リズムが整うと、患者さんに伝わる強さが変わります。フォントを削れば、伝える力が一段、弱まる。
ここは、譲らないと決めました。
代わりに、別の場所で時間を稼ぐ方法を取りました。
具体的には、Googleの計測ツール(サイトのアクセスを記録するためのもの)の読み込みを、ページが開いた直後ではなく、訪問者が何か操作した後、または4秒後に読み込むように変えました。
計測ツール自体はかなり重いのですが、サイトを最初に表示する瞬間に必要なものではないので、後回しにできるんです。
これだけで、最初に表示されるまでの時間が、大幅に短くなりました。
「何を残し、何を後回しにするか」を決める。
これが、ホームページを整えるときの核心です。すべて速くしようとすると、伝えたいことを諦めることになる。一方、伝えたいことに全振りすると、重くなって読まれない。両方のバランスを取りに行く、これしかありません。
ちなみに、100点を目指す必要はないです
ここまでお話しすると、「じゃあ、100点を目指すべきですね」と思われるかもしれません。
正直に言います。100点は、超大手の有名サイトでも、めったに取れません。
大事なのは「致命的に遅い状態」を避けることです。
90点を目指す必要もありません。むしろ、無理に90点を狙ってフォントを削ったり、書きたいことを削ったりすると、本末転倒です。
100点取っても、書いてある言葉が冷たかったら、患者さんは電話してくれません。
ひとつだけ目安をお伝えすると、もしパフォーマンスが50点を下回っていたら、いま管理してもらっている業者さんに「ここ、改善できますか?」と一度ご相談されると安心かもしれません。50点を超えていれば、急いで何かする必要はないことが多いです。
結局、先生は何から手をつければいいか
最後に、サイトを整える順番を整理します。
① まず「速さ」を整える(短期間で大きな効果、頭を使わない)
業者に頼めば、数日で終わります。先生が頭を悩ませる必要はありません。
ここを整えるだけで、文章を変えなくても、お問い合わせが地道に増える可能性があります。広告予算を増やす前に、まず手をつけたい場所です。
② 次に、時間をかけて「言葉」を整える(中長期で最大の効果)
「精密義歯のご案内」ではなく、「お父様が天ぷらを食べられるようになる入れ歯」。
患者さんの頭の中にある言葉を、サイトに映し出す作業です。一番、効果が大きい。ただし、ここは時間と頭を使います。先生のクリニック特有の事実を掘り起こし、患者さんの言葉に翻訳する、地道な作業です。
詳しくは、別の記事でお話ししています ―
素晴らしい治療をされているのに、なぜサイトから新患が来ないのか
③ 並行して「見やすさ」を整える
電話番号がどこを見ても視界に入る。予約ボタンがスマホで押しやすい。
「行きたい」と思った瞬間に行動できる作りにします。
まとめ ― 初対面の方への気遣いを
ホームページが患者さんに選ばれるかどうかは、速さ、言葉、見やすさ、すべての総合点で決まります。
「初診の患者さんに丁寧に向き合う」のと、まったく同じです。診察の腕、説明の分かりやすさ、待ち時間、看護師さんの対応、待合室の雰囲気 ― 全部の総合で、患者さんは「また来ようかな」と思います。
サイトも同じで、どれか一つだけ完璧にしても、選ばれません。
そして、その整える順番として、最初の一歩は「速さ」が一番現実的です。 頭を使わず、業者の技術で改善できる。それだけで、月のお問い合わせが地道に1〜2件、また1〜2件と、積み上がっていきます。
まずは、自分のサイトを測ってみて
PageSpeed Insightsは、1分で測れます。
URLを入れて、しばらく待つだけです。
もし、
- 赤や黄色の数字が出てびっくりした
- 何を直せばいいか分からない
- 速度を上げる前に、そもそも今のサイトのままで大丈夫か相談したい
そう感じられたら、まずお声がけください。
サイトを拝見して、「どこから手をつければ、お問い合わせが一番増えるか」を、具体的にお伝えします。
私たち自身も、自分のサイトで「ここは譲る、ここは後回しにする」の判断を、その都度しています。完璧ではありません。だからこそ、正直なところをお伝えできる相手だと、思っていただければ嬉しいです。
診断だけで構いません。費用はかかりません。
仙台・宮城の経営者の方からのご相談、お待ちしています。
「うちのサイト、何点だろう?」
と気になった経営者の方へ
診断だけでも構いません。「サイトを見せてもらえれば、それで十分」というご相談で大丈夫です。費用はかかりません。
サイト無料診断のご相談はこちら